ナショナルジオグラフィック【日本版】の数々の写真で衝撃!
ナショナルジオグラフィック【日本版】を見て衝撃
2010年4月に発生したメキシコ湾原油流出事故で、
くちばしから翼、体中重油まみれになり、
白い目をカッと見開いたカッショクペリカンの写真を、
ナショナルグラフィックが発信するウェブニュースを見て、
衝撃を受けました。
幼いころからナショナルジオグラフィックという
雑誌は知っていたのですが、たった一枚の写真から、
この事故が起こした被害のすべてを訴えかけているような、
そんな強力なパワーを持つ媒体だということは
わかっていませんでした。
この一枚の写真を見てから、少しずつ雑誌に手を伸ばし、
興味のある特集や記事、写真が載っている号は
小まめに買うようになりました。
ナショナルジオグラフィック【日本版】はビジュアルで訴えかけてくる
その写真は、大学生協の脇に立てられている掲示板に貼られていました。
ある種の広告でもあったのだと思いますが、
私は惹きつけられるようにその掲示板の前に立ち、記事を読んでいました。
ナショナルジオグラフィックだけでなく、
ニュートンやサイエンスといった雑誌は、生協で常時置かれていて、
また当時住んでいた学生寮や部室にもだれかが持ってきて広げらり、
自分が買った雑誌の記事を見せ合ったりしていました。
科学系の雑誌はマニアックなものも含める多様にありますが、
ビジュアルで訴えかけるものは、
やはりナショナルジオグラフィックが一番でした。
ナショナルジオグラフィック【日本版】は圧倒的なフォトグラフ
ナショナルジオグラフィックは、
毎月30日発行の月刊誌で、黄色い縁取りが印象的な雑誌です。
価格は1000円オーバーと少し高価な印象がありますが、
広げると動物や上空から撮影した大森林、魚たちが群れをなす海中や、
大都市の遺跡が沈む海底、北の地のオーロラ、
アマゾンを生きる原住民、ピカソの絵画の謎、都市を生きるネズミ……などなど、
文理横断の記事の数々が圧倒的なフォトグラフに添えられて書かれています。
その一冊で、世界のすばらしいところだけが切り取られて手に入るような、
教養のおいしい部分だけを手にしたような、そんな気分になります。
さらに特別号には、
渡り鳥の渡りルートがリアルなイラストで紹介されているポスターや、
美しい鳥の塗り絵ブックといった魅力的な付録がついており、
付録目当てに買ってしまうことも多々あります。
科学雑誌は専門性が高く、
どこか手が出しづらいイメージがあるかと思いますが、
この雑誌は読み手を選ばない、
視覚に強く訴えかけてくる力があります。
ナショナルジオグラフィック【日本版】で自然科学に強い関心を持った
私がより自然科学に関心を強くしたのは、
この雑誌の影響といっても過言ではありません。
この雑誌を入り口に、生物や環境の専門書や新聞記事、
ときには論文なんかも乱読するようになりました。
それまでは小説ばかり読んでいた私ですが、
この雑誌との出会いを通じて読む本の幅がより一層広く、
深くなったように思います。
さらに、雑誌を読みまわしながら
サイエンスフィクションのような妄想を語り合って、
友人とのつながりも強くできたように、
私は思っています。
この本の最大の強みは、世界の多様さ、
あるいはその深さを教えてくれる点であります。
もし落ち込むようなことがあったら、
ぜひこの雑誌を広げて、世界の巨大さ、深さを知って、
前を向いてほしいと思います。